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2012年5月10日 (木)

ドコモ社長の「iPhoneへの決別宣言」

Docomo_2


ちょっと前の記事ですが、docomoの決算説明会をうけて5/1に出てたものです。
ドコモ社長の「iPhoneへの決別宣言」

これを読むと、やはりdocomoからはiPhone無理、って感じです。

"ドコモ、来年夏にiPhone参入"という昨年12月の日経ビジネスオンラインの衝撃的報道から約5ヶ月。その後、幾度となくiPhone販売の噂が出ていたが、NTTドコモの山田隆持社長は4月27日の決算説明会において、dメニューを展開できないことなどを理由に、iPhoneを取扱う可能性は「現状だとなかなか厳しい」という認識を改めて示した。

…そういえば、日経が年末に書いてましたね。今年の夏にdocomoがiPhone参入って。 えーそうだったの、という人はコチラからまだバックナンバーが読めます。(会員登録しないと全文は読めません)

余談ですが、日経って、すごく高尚なイメージあるのですがこういう話半分に聞かないとダメな記事もあったりしますから、要注意ですね。

○なぜiPhoneが扱えないのか
話を本題に戻しますが、今回のdocomo山田隆持社長による、iPhoneの扱いが困難な理由は2つ。
・iPhoneではdメニュー展開不可能
・過大な(iPhone)ボリュームコミットメント要請の可能性

まず、dメニューだけど、これはスマートフォンで従来からのiモードのコンテンツのようなメニューが利用できるようにされているアプリというかポータルサイトみたいなもの。 iモードのスマートフォン版といっていいようなものです。もともとdocomoはこのiモードを主軸に、携帯電話経由による課金収入を得ていたので、ガラケーが衰退しつつある昨今、スマートフォンにもこのdメニューを設定してiモードユーザーを移行させ、収入源を確保するのが大命題だったわけですね。 ところがこういう収益体制はアップルのAppStoreに対抗するものですし、またこのような独自のプリインストールアプリをアップルは許可しない方針のようです。 そうなるとdocomoにとってiPhoneを扱う事は従来のiモード的な収入を無くしてしまう事に繋がります。 こういう意味ではなんでもフリーなAndroidはdメニューなどに加えて、独自のホームアプリがインストール可能であるため、docomoによるコントロールも自由自在です。 ただ、機種によって同じAndroidなのにまったく使い勝手が違っちゃうような不都合も発生していたりしますけど…。
そんな訳でdocomoにとってはAndroidの方が都合が良いため、Androidの普及に主力を置かざるをえないわけです。

次に、ボリュームコミットメントですが、これは従来からのアップルの戦略で、iPhoneを扱わせる代わりにすごい量の販売を課す、というものです。 アメリカでも去年のiPhone4Sから、Sprint Nextelが扱うようになりましたが、その際にもものすごい量の販売コミットメントをさせていると聞いています。 今後4年間になんと3050万台以上のiPhone購入をコミットしたと伝えられていますが、この際のiPhoneの購入費用はSprint Nextelが支払う必要があり、その費用は4年間で155億ドル以上になるという、ものすごい負担となっています。 Sprintによればこれらの費用回収や利益が出てくるのは2015年以降になるとの予測です(計画通り販売出来れば)。
こんな状態ですから、もしdocomoが同様にiPhoneを扱うとなると同様にスゴイ量のコミットとなると思います。そうなると先のdメニュー戦略とは真っ向から対立してしまうことになり、docomoは自身の収入源を失うことになります。 これでは事業が成立しないと思います。
こんな訳でdocomoはおいそれとiPhoneを取り扱うわけには行かないようなのです。

○他にも理由は
主な理由はこの2点ですが、私は他にもこんな理由があると思ってます。

・他機種スマートフォンの継続開発支援

なんといってもdocomoは携帯電話メーカからしてみれば一番の大得意先です。そこがもし、iPhoneを扱うことになればどうなることでしょうか。 おそらく、スマートフォンの現在の販売の半分以上はiPhoneに持っていかれます。 これは現在のiPhoneとスマートフォンの比率からいっても間違いないと思います。 docomoでいやいやスマートフォン使っている人は沢山いるでしょう。 それらの人がなだれをうってiPhoneに移行してしまうので。 そうなると携帯電話メーカは扱う製品量が激減してしまい、メーカによっては店を畳む必要が出てくるところもあるのではないでしょうか。 すでにサンヨーもカシオも東芝もやめちゃいましたし、今後シャープやバナがどこまで食い下がるのかは不透明です。 それらの青息吐息なメーカにとどめを刺してしまいかねません。 生き残るのは間違いなく、SumsungやHTC等の外国勢だけでしょう。
 …余談ですが東芝の「REGZA Phone」富士通の「ARROWS」も、良い話を聞きませんね…。
そういう理由でdocomoとしてはこれ以上、製品ラインナップを縮小させてしまうわけにはいかないので、携帯電話メーカの主導権を握るべく、絶対量確保の必要があると考えます。 iPhoneなどという反旗を翻せば、携帯電話メーカは一気に戦力喪失してしまうでしょう。

・dメニュー参入業者確保

これは先のスマートフォン開発にも繋がりますが、iPhoneによりAndroidの絶対数が少なくなる事は同時にdメニューの利用者が減ることを意味します。 そうなるとdメニューに参入する業者も見切りをつけて減ってしまう事になりますから、メニューの選択肢の低下及び、docomoの収入源喪失という事になってしまいます。 もともとiモードからdメニューに移行の際にも、多くの業者や正規に登録されてないiモード関連業者は手を引いたようですが、それが加速されてしまいます。

こんな訳で、きっとこれからもdocomoはiPhoneを扱うことは非常に困難ではないかと思うのです。
私は別にソフトバンクで不満は無いし、料金が上がらなければ現状で満足しています。 まだか、まだかとdocomoからiPhoneが出るのを心待ちにしている人は、逆にソフトバンクの接続性の好転を期待しながらMNPでも検討したほうが良いかも知れません。 それか、さっさとSIMフリーのiPhoneを手に入れて、 docomoのXi契約して使うような事を考えたほうが良いでしょう。 ガラケー時代を思えばSIMフリーiPhoneの価格なんて大したことありませんしね。

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コメント

去年の暮れの、日経が「docomoが夏にiPhone5を扱う」という飛ばし記事を書いた時、翌日にはdocomoに携帯メーカーから苦情の電話が山ほど掛かってきたようです。見捨てるのか! とか、裏切ったのか、とか。それ程携帯メーカーにとっては深刻な事態だったのでしょう。
携帯メーカーを保護するという事も必要ですが、もしiPhoneを扱えば今までのi-Modeのような付随した収入を得ることができなくなります。docomoはただの通信業者では食っていけず、色々なサービスを携帯・スマホにうまく抱き合わせてそれで食っていこうという作戦ですから、それらの多くのサービスがAppleのiPhone上でアプリで実現してるものとかぶるわけで、そのままiPhoneを扱えば全部Appleに持っていかれてしまいます。
また、docomoが端末の無料作戦に踏み切ったのは単純に背に腹変えられないからだと思ってます。 おっしゃるようにiPhoneが殆ど無料で手に入るのに、docomoのAndroidを高い金出して買う人は少ないかも知れないですから。

社長も「無理だ」と言ってますから出ないでしょう。
このまま行けば、本当にdocomoはAT&TやVerizonに食われる…かも知れませんね。NTTの技術を欲しい通信企業は沢山ありますから。

投稿: Kelly | 2012年5月22日 (火) 01時14分

こんにちは。いつも興味深く読ませて貰ってます。
docomoがiPhoneを販売するのかどうか、本意はわかりませんが、最近の動向を見据えた上で、自分なりに考えたことを。
最近、理由はどうあれdocomoも無料の携帯端末や実質値引き処理等を始めたとききました。これは先行する、au/sbmに対抗する為とか言ってましたが、これには裏があるような気がしてなりません。
すなわち、iPhone販売の前準備ではないかと・・・。
iPhoneを販売するとなると、先行他社が実質端末代金ほぼ¥0ですから、後発のdocomoも¥0にしない訳にはいかない筈。実際に¥0で販売となると、他の端末(アンドロイド)を購入する人からクレームがでるでしょう。その時の為の布石ではないかと考えています。アンドロイドはやがてWindows Phoneへと変わっていくでしょう。その時こそ、国内の端末メーカ-(Windows Phone)Vs iPhoneの戦いになるような気がしてなりません。
docomoのアンドロイドは殆どが韓国製ですから、国内メーカーとしても、転機の時期になるのではないでしょうか?

投稿: iPhone大好き | 2012年5月19日 (土) 13時51分

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