Nexus Oneを使ってみた。片手ではなぜ使えないのか、タッチパネルを検証
Nexus Oneの日記を書いたら、ものすごい反響というか、アクセスをもらってしまった。1日で1万アクセス以上なんて、それほどNexus Oneに興味がある人が多いということなのだろう。 まるで打倒iPhoneの本命馬のように期待されて登場してきたGoogle Nexus Oneなのだが、いきなり「片手ではつかえねー」じゃ、期待してただけにガックシ…なんて人もいるかも知れない。 だが、私は今は自分のiPhone 3GSからSIMを抜いて、完全にNexus OneでiPhoneの代わりをさせようとしている。 AT&T契約のSIMなので、EDGE接続になりデータ通信はクソ遅くて使い物にならない位だ。 でも可能性を求めてNexus Oneを使い倒してみたいと思っている。
ところで、昔からの読者なら知ってると思うけど、オレはそんな真面目に使用感レポートばかり書いてるようなマジメな人間じゃない。 平気で彼女の下着姿とかふんどし姿とか、ラブラブなシーンも見せちゃうので、会社とか職場とかでブログ読んでいる人は注意して欲しい。 もともとふんどし野郎のブログにするつもりだったけど、どこでどう足を踏み外したのかiPhoneにドップリ浸かってしまったわけだ。 自分で言うのもなんだけど、これは本来の姿じゃないと思ってる(笑)。
さて、いきなり本題からはずれるが、SIMのインストールはこんな感じだ。
どうやってSIMを交換するのか、という質問があるようなので、書いてみた。
裏蓋を外し、電池を外してSIMの差し替えを行う。 SIMの下は4GのMicroSDカードだ。 最初からこれが付属している。 容量は32Gまで対応している。
写真のようにソフトバンクの黒SIMを刺して使っていたが、問題なく動作していた。 きっとこれならそのまま日本でも使えると思う。
もちろん電池交換も自分でできる。3.7V、1400mAhのようだ。
本題に入る前に、ちょっとNexus Oneの良いところを書き出しておこう。 自分が感じた中では、
・ブラウザがFlash対応
使っていてありがたいのはこれに尽きる。 iPhoneでは表示出来ないサイトも、すべてではないがきちんと表示する。 最新のFlash Playerを要求するサイトは表示できないが、そのうちアップデートで対応してくれそうな感じがする。
・メール着信、TwitterのMentionなどを音だけでなく光で教えてくれる
これは、最初の写真のようにトラックボールが白く光って教えてくれるのだ。 感覚的にはスリープしているノートパソコンのランプみたいな感じの、普通の携帯ちっくな機能でうれしい。 もちろん不要な場合はオフに設定できる。
・最近使った6個のアプリをワンタッチで表示
ホームアイコンを長押しすると、写真のように最近使ったアプリがポップアップして、すぐにアクセスできる。 これは結構重宝する。 いつも使うアプリなんて数は知れているので、ほとんどこれで事が足りる。
・マルチタスク
書きかけのノートも見かけのサイトもつぶやきかけのTwitterも、またその状態に戻ってくれる。 iPhoneだと画面切り替えしてしまうともう元の画面に戻らない(というかアプリが終了する)が、Nexus Oneはそんな事を気にせずにブラウザ開いたりメール読んだりできる。 このあたりは使っていて不安が無い。
・エコーバック付のメニューアイコン
画面下にならんだ4つのメニューは、タップすると本体がブルっと震えてエコーバックする。 これは実にいい。 iPhoneではタップしたかどうかは音で表現していたが、あまり音を出してもまずいシーンもあるし、気に入らない人もいることだろう。 これはiPhoneにも取り入れて欲しい、Nexus Oneのアドバンテージだと思う。
・フラッシュ付きのカメラ
真っ暗に近いところでもフラッシュがあるから大丈夫。 写真のクオリティはそれなりだが、それでもフラッシュが無くてシャッターチャンスを逃すことはない。 自動発光や強制OFFなど、設定もできる。 コレさえあれば彼女のスカートの中身も盗撮できる(爆)。 しかもシャッター音は消せる(USモデル)。
…。
こんなところだろうか。 そのうち使っていく中で発見があれば随時書いてみたい。
さて本題。 このようなサイトを昨日見つけた。
「携帯タッチスクリーンの正確性をテスト―iPhoneがトップ、僅差でNexus One」
これはなかなか興味深い実験だ。 他のアンドロイド携帯はよく知らないが、Nexus OneとiPhoneでは僅差でiPhoneの方がタッチパネルの追従性が良い、という結果らしい。
詳細はリンク先を見てもらうこととして、この結果の写真よくみると、iPhoneの方は周囲の部分が指の動きに追従せず、画面にそって斜めにまがってしまっている。 このサイトでは「(Nexus Oneは)スクリーンの端ではかえってiPhoneより歪みが少なかった。」と書いてるが、それは果たしてどういう事を意味するのか。
私も自分なりに検証してみた。
この画面コピーは、Nexus Oneで同じことしてみたものだ。(使用アプリはDrawNoteKです)
たしかにiPhoneに比べると、周囲の歪が少ない。 よく見ると、上部はわずかに歪んでいるのが分かる。
ちなみに、この実験はなかなかコツを必要とする。 まっすぐに線を何本もひこうとすると、指が震えたり、押し方が不均一になったりして意図しないのに線が曲がってしまう。 きっとこのサイトの人は、実験の前に何度も何度も練習したに違いない。 オレもそうだ(笑)。
さて、これは画面の上部に着目し、同様に線を引いてみたものだ。 緑の矢印方向に線を書いている。 いずれも画面上部周辺に近づくと歪んで湾曲してしまう。
この理由を考えてみた。
これはつまり、画面の外の部分は指の感知をしない、という事なのだと思う。 仮定ではあるが、線の位置を決めるのに、おそらく指の押圧の範囲(円状)の中央位置などを判定・決定していると思われる。 それが画面の外は感知しないため、画面内の感知範囲だけの中心位置を算出してしまい、結果的に線が曲がるのだと考えられる。
言葉ではわかりにくいので、図にしてみた。
余計わかりにくくなったら申し訳ない(笑)。
この図のように、指は真っ直ぐ動かしているつもりでも、画面の検知範囲外に指が出ていくと、検知内部の指の範囲の中心を捉えてしまい、真の指の位置からずれていってしまうのだ。
ところで、さらに追加して画面下部に同様な事をしてみた。
なんだかキューピーのマヨネーズの袋みたいだが、この線はすべて上から下に引いている。 だが、画面下周辺近くの線の歪はない。 つまり、画面外にも指の位置を感知しているのではないかと考えられる。
画面の下には同じくタッチパネルのメニューキーが4つ並んでいるので、画面外でも指の位置を感知するのは当然と思われる。
これと同じことが、画面の左右でもいえる。 どうやらNexus Oneは、有機ELパネルの表示領域の外、あの黒い縁の部分でも指の位置を感知しているようなのだ。 そのお陰で周囲まできっちり指の位置をトレースできるのだろう。 これはiPhoneよりも高性能を狙った設計なのかと考えることもできる。
ただ、これは果たして良いことなのだろうか?
カンの良い人ならわかったと思うが、この周囲の部分に手が触れるていると、そこにタッチしてるとNexus Oneは感知してしまう。 その状態で、指で目的のメニューをタップしようとしても、2箇所タッチ状態となり、反応がおかしくなってしまうのだ。
もし、今あなたがiPhoneを持っているなら、左手でiPhoneを持ち、Safariを開いてそのまま親指で対角線上のGoogle検索窓をタップしてみるといい。 手の内側が画面の黒い縁に触りそうになるか、触れていると思う。 iPhoneはこの部分は感知範囲でないので、誤検知はしないようだ。 また、よくよくNexus Oneをみると、iPhoneより幅が狭いせいか、本体の縁からガラスの画面までが短く、手が触れやすい。 画面幅自体はiPhoneと同じなので、相対的にこういう事になる。
まして、Nexus Oneは画面下部にメニューを置いている。ここも検知範囲だ。 手のひらがすぐに触れそうな部分にあるので、誤検知しやすいのではないか。 いや、誤検知してしまうのだ。
その証拠に、この4つのメニューキーは明らかに感度をさげてある。 ちょっと一瞬触れたくらいでは反応しないのだ。 感知範囲を狭くしてあり、きちんとアイコンのど真ん中を抑えないと反応しない。 しかも前述したように、反応を鈍くしているのでちゃんと反応したかどうかがわかりやすいよう、バイブによるエコーバックまで装備する念の入れようだ。 ちゃんとGoogleはこの位置にメニューアイコンを置くと、誤検知しやすい事をよくわかっているらしい。
しかし、片手で操作しようとすると、このメニュー部分や、周囲の黒縁部分をどうして手が触れてしまい、目的のアイコンをタップしているつもりが、実はNexus Oneは黒縁をタップしていると勘違いして無反応になってしまうのではないか。
これが片手で使えない原因だと思う。
それでは、このまま使いにくい携帯なのか…?
実は、Nexus Oneは複数同時タップを感知することができる。 それは別の試験で確認済みだ。 つまり、それを応用すれば、目的の部分以外に手が触っている事を判定し、きちんと動作させることは十分可能だと思われる。 なぜそれをGoogleが実装してないのかは不明だが、気がついてないのだろうか。 アメリカ人は手が大きくて、片手で使っても画面の縁に触らず操作が可能なのだろうか。 それとも「片手で使う」などは想定外なのだろうか?
しかし、あの超天才集団のGoogleの事である。 すぐに市場のフィードバックから、こんな問題の原因なんてあっという間に突き止めて、アップデートで対応してくる…と期待したい。 第一、オレが数日使っただけでわかる程度のことなんて、彼らにとってはとうの昔にわかっている事だろう。
日本でデビューする頃にはきちんと対策されている事を願いたい。
それまでは、私は画面縁をカバーするようなケースを探して対応してみたい。
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コメント
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スミマセン、Apple/iPhoneユーザーでこのサイトはいつもお世話になっているのですが、Googleフォンに関しては、からっきし分かってないのでとてもド素人的な基本的質問を...。
Googleフォンて、これまでにもいろんなメーカーから出ているように思うんですが(違ってたらゴメンナサイ..)、今回のNexus Oneというのは、Googleが出してる以外に、何か他のメーカー製と大きく違うんですか?機能的に?UIが違う?
なんかアメリカから取り寄せてまで買うほど話題だというので、SIMロック/なしとかとは何か違う気がします。
こんな質問で大変恐縮ですがよろしくお願いいたします。
投稿: wogo | 2010年1月12日 (火) 18時07分
日本語に関しては、入力だけではなくすべてにおいて非公式対応だと認識してます ;-)
で、ボクが言っているのは日本語検索ではなく、日本語音声 IME です。「英語のみで日本語は対応してません」ってポップアップが出るものの、しっかり日本語を認識します。Twitter やら SMS やら、日本語でしゃべることで入力できますよ。iPhone では逆立ちしてもできないのでは?
投稿: moz | 2010年1月12日 (火) 14時19分
これで私的にはハッキリしたんですが、片手操作は人によりけりってことです。 つまり、ある人はOKだけどある人はダメ。 ブログに書いたようにiPhone以上に万人に勧められないって事になります。
日本語の音声入力は正式にサポートしてましたっけ? 未対応だったと記憶しています。iPhoneのGoogleアプリに比較したらまったく日本語認識がダメダメだったので、書くことすら忘れてました(笑)。 日本で登場するときにはバージョンアップするんでしょう、おそらく。
投稿: Kelly | 2010年1月12日 (火) 08時58分
ボクも早速 N1 手に入れて使い始めてますが、片手での操作は特に問題なく行えてますね。51 氏同様のやり方で、親指側(手のひら含む)は常に携帯から離れている感じ。iPhone 3G も使ってますが、同様の操作方法です。
操作方法もいいですが、日本語音声入力についてまったく言及されないのは意図的ですか??
投稿: moz | 2010年1月12日 (火) 01時46分
>実は、Nexus Oneは複数同時タップを感知することができる。
> それは別の試験で確認済みだ。 つまり、それを応用すれば、
>目的の部分以外に手が触っている事を判定し、きちんと動作さ
>せることは十分可能だと思われる。
マルチタッチの特許対象なのかも。
投稿: | 2010年1月12日 (火) 00時25分
AppleはOSもUIもハードウェアまで(既存の物があってもカスタム)コミコミで開発していたが故にここまで気が効いていた可能性
ちなみにiPhoneのタッチパネルはITOエッチング方式で”感度を上げるのが難しい”
わざとかもしれない
変わってNexus Oneはハードウェア単体ではHTCのみであるが故に起きた事っぽい
(注:開発時から各種協力体制はある)
この手のテストでありがちなのは、最初に持ったテスターの真似をして皆同じ持ち方を真似した可能性があるという事(あくまで可能性だが)
もしくは有機EL(長いので割愛)であるが故に起きた可能性
があるまだ、ちょっとNexus Oneのタッチパネル方式は不明なので少し探ってみます
投稿: nabe@人柱 | 2010年1月12日 (火) 00時14分
粘着する気はさらさら無いがまた書かせてもらう。
貴方の言うとおりipodtouchを操作してみたが
親指の先以外は画面に触れることは無かった。
どう頑張ってもだ。
ちなみに持ち方は 人差し指 中指 薬指で背面を
支え 小指で下部から支える感じ。
これだと持ち方を変えることなく画面全てに
アクセスできる 私の場合は。
投稿: 51 | 2010年1月11日 (月) 23時20分